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公式本

1 :名無し募集中。。。:04/02/20 06:31 ID:wO5n1FiN
まず、どこに売ってるの?
それと、本屋の中のどこに置いてあるの?

2 : ◆3A9B...... :04/02/20 06:33 ID:619xXeUR
2get

3 :ねぇ、名乗って:04/02/20 17:12 ID:SVOmlCZn
>>1 モーヲタコーナー
判らなきゃ店員に、
「モーヲタサイクリストとか、モーオタマガジンって何処に有りますか。」
と訪ねると教えてくれる。

4 :ねぇ、名乗って:04/02/21 02:10 ID:fBp0EeyD
てすt

5 :ねぇ、名乗って:04/02/21 02:11 ID:fBp0EeyD
てすt

6 :ねぇ、名乗って:04/02/21 02:11 ID:fBp0EeyD
てすt

7 :ねぇ、名乗って:04/02/21 02:12 ID:fBp0EeyD
てすt

8 :ねぇ、名乗って:04/02/21 02:12 ID:fBp0EeyD
てすt

9 :ねぇ、名乗って:04/02/21 06:35 ID:fBp0EeyD
ハロー!プロジェクト大百科
http://ex4.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1076678284/

10 :ねぇ、名乗って:04/02/22 01:45 ID:gfknwhHc


11 :名無し募集中。。。:04/02/22 06:33 ID:tUeD4vsO
再利用期待sage

12 :ねぇ、名乗って:04/02/23 01:10 ID:/FraI3Eu
さげ

13 :名無し募集中。。。:04/02/23 21:28 ID:uXYJueWr


14 :名無し募集中。。。:04/02/24 06:38 ID:zF/juoM9
hozen

15 :名無し募集中。。。:04/02/24 23:08 ID:vD/LE2M8
hozen

16 :名無し募集中。。。:04/02/25 21:07 ID:RPveozBE
ho

17 :名無し募集中。。。:04/02/26 06:45 ID:rlXdqWX0


18 :名無し募集中。。。:04/02/27 04:26 ID:hCeocBAK
ほほ

19 :名無し募集中。。。:04/02/27 17:12 ID:wQv8QhaQ
保全

20 :名無し募集中。。。:04/02/27 21:19 ID:Ed/7ZuCW
test

21 :名無し募集中。。。:04/02/27 21:19 ID:Ed/7ZuCW
test

22 :名無し募集中。。。:04/02/27 21:20 ID:Ed/7ZuCW
test

23 :名無し募集中。。。:04/02/27 21:20 ID:Ed/7ZuCW
test

24 :名無し募集中。。。:04/02/27 21:21 ID:Ed/7ZuCW
test

25 :名無し募集中。。。:04/02/27 21:21 ID:Ed/7ZuCW
test

26 :名無し募集中。。。:04/02/27 21:21 ID:Ed/7ZuCW
test

27 :名無し募集中。。。:04/02/27 21:22 ID:Ed/7ZuCW
test

28 :名無し募集中。。。:04/02/27 23:37 ID:33fYz/rK


29 :名無し募集中。。。:04/02/28 06:32 ID:loDMyPkw
ho

30 :tes:04/02/28 10:26 ID:kN4Yn7cE
tes

31 :名無し募集中。。。:04/02/28 19:16 ID:zlFlTkuG
test

32 :名無し募集中。。。:04/02/28 21:45 ID:y3ZOa/fF
保全

33 :名無し募集中。。。:04/02/29 06:30 ID:or1CH6Hy


34 :名無し募集中。。。:04/02/29 19:27 ID:kwX5E1yp


35 :ねぇ、名乗って:04/02/29 21:30 ID:kwX5E1yp
TEST

36 :名無し募集中。。。:04/03/01 05:58 ID:6DeX0duC


37 :名無し募集中。。。:04/03/01 20:33 ID:dTjPu4HX
ここ使っていいでしょうか
これの続きです

http://ex4.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1068302424/

38 :名無し募集中。。。:04/03/02 04:32 ID:J0N8QyPW
あい

39 :名無し募集中。。。:04/03/02 08:30 ID:KOqXIaUx
>>37
移転待ち保全

40 :名無し募集中。。。:04/03/02 23:53 ID:JaI2gUVz
40

41 :ayaya:04/03/03 17:31 ID:LZLVyrmi
早く斬られたいよ

42 :名無し募集中。。。:04/03/03 20:56 ID:cZhwF5yU
三、秘剣

藤本は居場所を追われ、道場の裏手をぐるりと回り、
脇の小さな蔵の横を歩いていた。

右手を見つめる。
刀の柄の感触と、枝の手ごたえが残っている。
まだ足りないか。まだ。

「ヤァアアアアア」
開け放たれた道場の戸から、若々しい気合の入った叫びが漏れ聞こえてくる。
ふと、足を止める。
おとめ組の田中れいなの声。

見ると道場の中には二人しかいない。二人とも防具姿で竹刀を構えている。
壬生娘。組は、決められた任務以外の時は遊んでいようと、
体を鍛えていようとその隊士の自由である。
藤本の立つ側とは反対のほうの戸から傾きかけた陽光が中に入り込み、
二人の影を長く伸ばしている。

田中の相手をしているのは、動きの癖から言って、さくら組の亀井絵里か。
亀井は途中から藤本の姿に気がついたのか、
時折、気にするようにちらちらと見ている。

「えり! なによそ見しとう!」
田中が容赦なく、亀井に竹刀を打ち込む。
板を踏み鳴らす音と、はじき合う竹刀の乾いた音が、
しんとした広い道場の中に響く。

43 :名無し募集中。。。:04/03/03 20:57 ID:cZhwF5yU
また歩きはじめる。
どこか厳粛な空気に支配されていた道場内とは対照的に、外は蝉の声がうるさく、
日が陰ってきたとは言え、夏の陽光の照りつけがまだ厳しい。

屯所の境の垣根のほうでは、相変わらず近所の子供たちが騒がしく駆けずり回っている。
今度は辻と一緒らしい。
辻はあらん限りの力で子供たちと一緒になって走り回っている。
その笑顔はまるで子供たちと変わらない。

子供たちを構う隊士の中でも、特に辻はいつも近所の子供たちと遊んでいる印象がある。
あの、鴨川の河原で対峙した獣と同じものとは、今ではとても思えない。
壬生娘。組に藤本が入って以来、あの恐ろしい速さの突きを繰り出した狼の面影を、
藤本はまだ見ていない。

しかしそれにしても、先程の道重といい、いくら子供とは言え、
そもそも部外者をそうやすやすと屯所内に入れてしまっていいものなのだろうか。
自分の知っていた壬生娘。とは、だいぶ印象が変わったように思う。

藤本は実は以前、隊士を募集に来ていた壬生娘。に入隊を志願したことがある。
志願と言うよりは、とりあえず身を隠す場所を探していたと言ったほうが正しいかもしれない。
人を斬って、追われていた。
つんくとも、そこで出会った。

44 :名無し募集中。。。:04/03/03 20:59 ID:cZhwF5yU
その頃の壬生娘。はもっとぎらぎらと、
抜き身の刀のような人間が多く殺伐としていた印象がある。

最近の噂を少しは聞いている。
時が経ち、組織としての黎明の時期を過ぎたことで、
組織外より、組織内での地位確保に意識を割く者が増えているのではないかと。

曰く、壬生の狼は京の贅沢な暮らしに慣れ、腑抜けている。と。

壬生の狼を変わらず畏れつづける者がいた一方で、
死中に身を置く過激派浪士の先端では、そう嘲る者もいた。

慣れとは、頭では分かっていても、逆らうのは言うほど容易なことではない。
そこにはどうしようもない、時の流れの圧力のようなものが存在する。

たとえばこの二百五十余年の泰平の世の間に失われた数々の物もそうであろう。
実質失われて久しい、武士の道というものなどもそうだ。
個人の剣でさえ、常に鍛錬を続けなければ現状を維持することさえままならない。
それはいわば、人の業のようなものなのかもしれない。

「ヤァアアア!!」
叫び声と共に、竹刀が触れ合う乾いた音が、道場の中に響いていた。

45 :名無し募集中。。。:04/03/03 21:00 ID:cZhwF5yU
さくら組屯営内。
座敷の外の小さな庭先で、新垣里沙は一人腰を下ろし、悔やんでいた。
自らを責めていた。

あの瞬間、身がすくんだ。
藤州浪士、濱口優を捕えようとしたあの時である。
つまづいた亀井に後ろから寄りかかられ、思わずよろけて地面に手をついた。
隙を突いて浪士が斬りかかってきた。
そこをあの、藤本に救われた。

言い訳のしようがない。と新垣は思っている。
あの瞬間確かに、自分は死を感じ、身をすくませた。

それを覆い隠すために、とっさに亀井を責めた。
しかし、よろけてしまったのは自分に隙があったからだ。
今にして思えば、獲物を目の前にして気を緩ませてしまったような気もする。
そうでなければ、たとえ亀井が体当たりしてこようとも、決して揺るがなかったはず。

46 :名無し募集中。。。:04/03/03 21:00 ID:cZhwF5yU
そしてたとえ、よろけて手をついたとしても。
自分の心が据わっていれば、相手の反撃などものともしなかったはずだ。
藤本が現れなければ、自分はきっとあの時に死んでいた。

意識が、地の底に堕ちていく感覚に襲われる。
支えるように自分を抱きしめる。
自分に亀井を責める資格があるのか。

有野、濱口を捕えた後、屯所までの帰路を壬生娘。さくら組は隊列を組んで歩いた。
京の治安を守る壬生娘。の力を町に誇示するかのように、
浅葱色の隊服を一様に纏い、みな胸を張る。
黒地に赤く「娘。」の字を染め抜いた旗を掲げて歩く。

自分が憧れ続けた「娘。」の一文字。
しかしそれを、道の隅に避けた町の人々は畏れ、あるいは蔑みの目で見つめる。
新垣はその視線が嫌いだった。

47 :名無し募集中。。。:04/03/03 21:01 ID:cZhwF5yU
新垣里沙は、異国との条約締結により外交貿易用に開港された横浜の豪商の娘である。
そのため、入隊当初は隊の資金捻出のための縁故による入隊ではないかと、
陰で囁かれたこともあった。
他の隊士に比べて体つきが頼りなかったことも、噂に信憑性を持たせた。
町の視線はそれに似ている。

決してそのようなものによる入隊でないことを、自分は知っている。
しかし、多くの人にとっては事実などどうでもいいことなのだ。
彼らにとっては、自分の心の中にあるものこそ真実なのだろう。

そしてそれもきっと間違いではない。と新垣は思う。自分もそうだから。
真実とは一部の事実の中にあるものではない。
自分の心の中にこそ、真実はある。

だから。疑われているからこそ、自分は強くなければならない。
疑われている上に弱い者など、壬生娘。にはいらない。

少なくとも。自分の憧れるあの人は、こんなことで弱音は吐かなかったはずだ。

48 :名無し募集中。。。:04/03/03 21:02 ID:cZhwF5yU
辻はまだ子供たちと駆け回っている。
人外のような奇声の中から何とか聞き取れる内容から察するに、鬼ごっこらしい。

まともに鍛錬をしているのは、結局のところ田中くらいか。
現在出動中で留守にしている小川も、
普段は辻と一緒に子供と遊んでいることが多い。

局長の飯田は昼間から俳句を詠むと言っては部屋に篭り、
たまに息をついては、ぼうっと、ただ、天井を見つめている。

道重は子供と遊ばない時は一日中、
どこから見つけてきたのか、二尺はあろうかという大きな手鏡を両手で持って、
ひたすら自分の顔を見つめている。

おとめ組副長の石川に至っては、
暇を見て屯所を抜け出しては、さくら組の吉澤ひとみといつも何やら話込んでいるらしい。
ちなみにこの二人は、江戸の桃井道場に通っていた時代からの仲だという。
「位は桃井、技は千葉、力は斉藤」と言われた、江戸三大道場のあの桃井である。

今も屋敷の玄関で、さくら組を抜け出してきたのであろう吉澤と、石川が話している。
なにやら仲良さげに、互いに触れあい、笑いあっている。
藤本はふと、壬生娘。組の中で衆道が流行しているという噂を聞いたことを思い出す。
正直、少し気味が悪いと思っている。

49 :名無し募集中。。。:04/03/03 21:03 ID:cZhwF5yU
幹部も隊の緩みを感じとり、規律をより厳しくし、引き締めようとした時期があった。
しかし、隊士たちの目的意識を保ちつつ、強権で縛り付けるのは非常に困難なことでもある。
隊律に拘るあまり、多くの脱退者、粛清による死者を出したのも状況を難しくした。
そのことで隊自体の根幹となる有能な人材をも少しずつ失っていたのである。

だが、京都に勤王の志士のみならず、機に乗じた荒くれ者が溢れるこの時代、
組織が緩んでも不逞の輩が減るわけではない。むしろ増える。

壬生娘。組は佐幕の立場から、破壊活動を目論む勤王志士の摘発をその旨とはしていたが、
実際にはそれ以上に、勤王を騙るだけの只の盗人まがい、不逞浪士の数の方が遥かに多く、
日常ではそういった輩を取り締まる役目の方が多かった。

そのため人手の需要は増えつづけ、
ついにはより広い範囲の警備をする必要に迫られ、組を二つに分けるに至った。

しかし壬生娘。組を二つに分けるにあたって、
会府藩が京で一気に勢力を伸ばそうと目論んでいるのではないかという批判もあった。
またそれは、いたずらに隊士の質を下げ、壬生娘。組の存在自体を地に堕とすと。

50 :名無し募集中。。。:04/03/03 21:04 ID:cZhwF5yU
「エイ!」
新垣が一人悩んでいると、隣の庭から人の声が発せられていることに気が付いた。
垣根の隙間からそっと覗くと、紺野あさ美が虚空に向かって手刀を構えている。
「あさ美ちゃん……」

「エイ!」
紺野は額に浮いた汗をぬぐおうともせず、何度も何度も、ひたすらに拳を前に突き出していた。
「誰?」
気配に気がつき、紺野がこちらに構えた。

新垣がそっと出てくると、紺野は「里沙ちゃんか」と言って、構えた手を下ろした。
「唐手?」
「うん」
紺野の得意とする、琉球より伝わる組み打ちの術である。

新垣は近くの大きな石に腰を降ろして言った。
「偉いなあ、あさ美ちゃんは」
「……? 何が?」
紺野が不思議そうな顔をする。

51 :名無し募集中。。。:04/03/03 21:05 ID:cZhwF5yU
「いつもがんばってるからさ」
「えー!! 里沙ちゃんのほうががんばってるよ」
か細い声が裏返りそうな勢い。
「そんなことないよ。今だってちゃんと体鍛えてたじゃん」
自分はただうつむいているだけだ。

「ううん。……こんなんじゃ足りないよ」
紺野は口を真一文字に結んでいる。真剣な時に見せる顔。
「こんなんじゃぜんぜん敵わない」
「敵わないって……誰に?」
そこで紺野はまた口をつぐむ。しばらく固まった後、口を開く。
「……吉澤さんとか」
「とか?」
「うん」

吉澤ひとみ。さくら組二番隊組長であり、壬生娘。組全体の柔術師範も務めている。
流派は違えど同じ組み打ち術を使う者として、紺野は常に吉澤を意識している。

52 :名無し募集中。。。:04/03/03 21:05 ID:cZhwF5yU
「まあ、あの人はまた、特別だから」
新垣が苦笑いする。しかし紺野は真剣そのものの顔で言う。
「ううん。でもね。……殻が堅いんだよね」
「……?」
「うん。殻がね」
紺野はそこに何かがあるかのように、虚空を見つめる。

「殻、ねえ」
もしかしたら、紺野も自分と似たような悩みを抱えているのかもしれないと思った。
そういえば何故か彼女も最近、落ち込み気味のように思う。
読瓜藩の駕籠襲撃の時以来か。

「里沙ちゃんこそ、どうかしたの?」
「いや私もさあ……」
そう言いかけて、新垣は言葉を止めた。
「……いいや」
「?」
「ちょっと表に出てくる」
そう言って新垣は庭から出ていった。
後に残された紺野は去りゆく新垣の後ろ姿を見つめながら、首をかしげた。

53 :名無し募集中。。。:04/03/03 21:07 ID:cZhwF5yU
「はい」
目の前に黒い羽織が差し出された。
見ると吉澤が横に立ち、にっこりと笑っている。
隊士たちが配っていた壬生娘。組の新しい隊服だった。
石川との逢瀬はもう終わったらしい。

「ったく。これから夏って時に真っ黒って。
なんかうちって、衣装の趣味悪いんだよなあ。
ま、俺も人のこと言えないけど」

藤本は手渡された黒い隊服を見つめる。
確かに前の浅葱色の羽織は、実はあまり隊士に評判が良くなかったと聞く。
急でしつらえたために着物としての出来が良くなかったこともあるし、また、
芝居の忠臣蔵を手本にしたというその意匠は町中で着て歩くにはあまりにも派手で、
実のところ恥ずかしがる隊士も少なくはなかったという話もある。

そんな隊服の変化は、田舎から出てきた者が最初は目立つために派手なものを好み、
安定した地位を手に入れたところで、
落ち着きを求めはじめる心理にも通じるところがあったかもしれない。

「トォオオオオオオ!!」
道場から声が漏れ聞こえる。

「おおー、勇ましいね〜」
吉澤は楽しそうに道場のほうをちらっと見、そして藤本を見る。
「ちょっと出ないか?」
そう言って、屯所の外を指差した。

54 :名無し募集中。。。:04/03/03 21:08 ID:cZhwF5yU
新垣は黒い隊服を羽織って、一人で表に出た。
まだ初夏だし、日が陰って風が出てきているので、そう暑くはない。
新しい隊服には浅葱色のそれのような袖のダンダラ模様はついておらず、
前のものにくらべるとかなり地味である。

新垣は、同じ隊士の前ではあまり弱音を吐かない。
それは自分が弱者であってはならないとの思いからだ。

不動堂村を出て西本願寺の横を通り、烏丸通りを抜けて五条通りのほうへ向かう。
なじみの店へと足は向いていた。

通りの近くに来ると、ちょっとした人だかりが出来ていた。
「か、勘弁しておくんなせえ」
「ふざけるな! 貴様、我らのことを浪人者呼ばわりしたろう!」

野次馬をかき分けて騒ぎの中心を覗き見る。
どうやら、浪人者と店の主人が揉めているようである。
腰に二本の刀を差した男が四人。いかにも浪人といった感じで、身なりは汚く、顔も汚い。
その前で店の主人らしき男が膝をついて平謝りしている。

55 :名無し募集中。。。:04/03/03 21:09 ID:cZhwF5yU
「そんな、それはただの勢いで……決して貴方様方を悪く言うつもりじゃ」
「うるさいっ! そんな言い訳が通じるか!」
「ひええ」

珍しくもない。大方、自らを志士と偽って飯をたかり、
それを卑しく思った主人が思わず口をすべらせて、みじめな浪人の怒りを買った。
そんなところだ。

「我らはこの世を天子様の世たらんとする勤王の志士なるぞ!
喜んで飯を差し出すのが貴様ら卑しい身分の務めであろう!
それを貴様……腕の一本や二本で済むと思うなっ!」
「ひええええ」
「お父ちゃん!」

子供がいる。
新垣は人だかりの中心に歩を進めた。
勤務外とは言え、これも壬生娘。組に籍を置く者の務めだ。
「まーまーまー」
双方の間に入り、両手を広げる。

「なんだ! 貴様!」
さっきから口上をぶっている浪人は口から泡を飛ばしながら叫ぶ。汚い。
新垣はやれやれ、とため息をつき、顔を引き締めた。
「壬生娘。さくら組五番隊組長、新垣里沙だ」
「み、壬生娘。!」
周りに緊張が走る。

56 :名無し募集中。。。:04/03/03 21:13 ID:cZhwF5yU
しかし一瞬畏れの表情を見せたはずの男は、すぐに元の汚い顔に戻った。
「はあ? お前があ?」
(……ん?)
何かいつもと調子が違うな。と新垣は思った。

「嘘つくんじゃねえ。お前みたいなちっこいのが壬生娘。なわけねえだろ」
「そりゃそうだ」
残りの三人も合わせるように笑った。
(……あれ?)

「嘘ではない。私は壬生娘。さくら組五番隊組長、新垣里沙だ」
「ふざけるのも大概にしといたほうがいいなあ、お嬢ちゃん」
「へへへっ」

(……?)
いつもの感じと相手の反応が違う。
普段なら壬生娘。の名前を出すだけで、浪人どもは慌てふためき逃げていくのに。

顎に手を当て、小首をかしげた視界に、自分の黒い着物が入った。
それを見て新垣は重大なことに気がついた。
「あーーー!!」
「な、なんだ」
浪人たちがその大声に驚く。

いつもの浅葱色の隊服ではない。
新垣は、新しくしつらえたばかりの黒い隊服が、
壬生狼の恐怖の象徴として全く浸透していないことに気がついた。

57 :ねえ、名乗って:04/03/04 10:03 ID:y/k9AzGC
よっ! 待ってました!!
ニィニィうっかり杉。

58 :名無し募集中。。。:04/03/04 18:17 ID:kqw4EPfl

从*・∀.・从<…アーヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャ…。

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59 :名無し募集中。。。:04/03/05 12:33 ID:SsXvD5sh
↑あんた、他の小説でも見たぞw

60 :名無し募集中。。。:04/03/05 16:34 ID:SsXvD5sh
親切なんだな。

61 :名無し募集中。。。:04/03/08 18:27 ID:kQMARwzJ
保守

62 :名無し募集中。。。:04/03/10 16:26 ID:CYZP2t8k
保全

63 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:12 ID:2cqp3uKB
「ェヤァアアアアア!!」
「痛っ!」
からん。と竹刀が床に落ちる音が道場内に響き渡ったあと、しんと静まりかえる。
亀井が床に腰をついている。

「えり、大丈夫か?」
なかなか立ち上がろうとしないのを見て、田中が駆け寄る。
亀井はうつむき、手首を押さえたまま動かないでいる。

駄目だ。全然敵わない。
面の防具の中で激しく呼吸を繰り返しながら亀井はそう思う。

旅籠の一件で何の役にも立てなかったことを自分なりに反省し、
休む間も無く田中の稽古にすすんで付き合った。
しかし、同じ時期に壬生娘。に入り、同じ経験を重ねてきたはずのこの娘に全く歯が立たない。

「よそ見なんかしてるからだ」
田中に言われてまた亀井はうつむく。

目を離すな。
ふいに、新垣に言われたことを思い出す。

64 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:14 ID:2cqp3uKB
「うまい茶店見つけたんだよ」
どこへ行くのかと問いかけた藤本に対して吉澤はそう答えた。

不動堂村屯所を出て、西本願寺の横の通りを歩いていた。
二人とも新しい黒の隊服は着ていない。暑いからいいよ。とは吉澤の弁である。
じゃあ何故、隊服を渡しに来たのだ。とは藤本も聞かなかった。

「そこの干菓子がおいしくてねえ。なんかすごいんだよ。
口に入れた途端、こうしゅっと、なんとも言えない甘さが口いっぱいにさあ。
京菓子ってのはすごいねえ」
顔が本当に嬉しそうだ。

「それでそこのオヤジがさあ――」
藤本が聞きもしない話を一人で勝手に喋り続ける。
なるほど。と藤本は感じていた。
多少馴れ馴れしくされても、不思議と嫌悪感を覚えない。
確かにこの娘には、何か引き寄せられる魅力があるのかもしれない。
とにかくこの娘は隊士の間で妙に人気があるのだ。衆道の疑いを持たれてしまうほどに。

65 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:15 ID:2cqp3uKB
しかし藤本は回りくどいことが好きではない。
他愛も無い雑談が途切れたところで、早々に切り出した。
「それで、どういうつもりだ」
「……何が?」
「私に用があるのだろう」
「だからあ、うまい茶店が」
黙って吉澤を見つめる。

吉澤はつまらなそうに口を「へ」の字に曲げる。
「別にぃ〜。親交を深めようと思っただけだよ。
だってさあ、あんたいっつもぶすっとしてるじゃん? ほら、こんな風に」
わざと口の「へ」の字を強調して顔を近づける。
しかし藤本にはちっともおかしくない。

「やっぱ先輩としては心配じゃん? まだ入ってきたばっかりだしぃ〜。
もしかして藤本ちゃん、おとめ組でいじめにでもあってるのかなあ、なんて」
藤本の表情は全く変わらない。
吉澤はそれを見てため息を一つつく。
つんくといい、藤本を相手にするとこういう態度になってしまう人間が多い。

吉澤は仕切りなおすように、西のほうが橙色に染まり始めた空を見上げながら言った。
「読瓜駕籠襲撃の時にいたの、あんただよね」

66 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:18 ID:2cqp3uKB
「な」
「……な?」
浪人が新垣の発した言葉を繰り返す。

「なーんてこった! ……みたいな」
笑顔でおどけてみせる。目尻のあたりがひくひくと引きつっているのを感じつつ。
「ぁあ? なんだぁ?」
余裕が出てきたのか、壬生娘。の名前に一度は怯んだ浪人たちは、
触れ合わんばかりのところまで顔を近づけて凄んでくる。
やっぱり汚い。それに臭い。

「本当に壬生娘。組なんですけどねえ……」
新垣は眉をしかめて浪人の顔を避けながら言う。
「信じてくれません?」

「ぁあ?」
また後ろの「あ」の声を一段上げて凄む。あまり語彙は無い人たちらしい。
せっかく避けたのにまた顔を近づけてくる。

「逃げて、くれませんかねえ?」
「何言ってんだあ?」
「やっぱり、駄目ですか」
「……お嬢ちゃん」
後ろから別の浪人が出てくる。

67 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:19 ID:2cqp3uKB
「大事なところを邪魔してくれたんだ。それなりの覚悟はあるんだよなあ?」
「だ、大事なところ?」
「そうだぁ。われら天朝さまの世を作らんとする勤王の志士が腹をすかしておるんだ。
逆らうような佐幕の犬は懲らしめてやらんとなぁ」
「……はぁ」
(なんだかなあ……)

浪人がいやらしい視線を新垣の体中にまとわりつかせる。
(うわあああ。気持ち悪い)

「見たところ身なりはご立派なようだぁ。さすが壬生娘。の隊長さんだぁ」
後ろの三人がげひげひと笑う。
(これは、信じてくれてないんだよなあ)

「おまけによく見りゃ、腰にも立派なもんをちゃんと二本差してるぁ。
どうよ? そのご立派な刀と、着物をここに置いていったら、見逃してやらんでもないぁ」
「いえいえいえいえいえ。それは、駄目です」
両の掌を物凄い勢いで振る。それは駄目だ。本当に。
「見逃してやるって言ってるんだやぁ」
「いえいえ、いいです。ていうか見逃すのはこっちですし。
いや見逃さないですし、できれば」

「ぁあ? じゃしょうがねえなあ」
急に声が大きくなる。
「かわいそうだが、お嬢ちゃんには見せしめになってもらうかなあ」
「いえいえいえ、それも困ります」

68 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:20 ID:2cqp3uKB
「なんだそれは」
藤本は言った。表情は全く変わらない。
「ふ〜ん」
吉澤は藤本の顔をまじまじと見つめながら言う。どんな変化も見逃さないという顔。
しかし藤本がこういうことで“ぼろ”を出すことはない。

読瓜駕籠襲撃の時、藤本と直接対峙した壬生娘。は飯田、紺野、辻の三人のみである。
本人たちには固く口止めされ、他の隊士には能面の襲撃だけが伝えられている。
他に知っているのは事情を聞いた石川だけだ。
たとえあの場に吉澤がいたとしても、
あの暗闇では対峙するほど近くまで来なければ藤本の顔は見えない。

そもそもあの時点では誰も藤本の顔など知らないのだ。
顔見知りがあの場いたならば気づくこともあるかもしれないが、
あの場にいた者と後に別の場所で出会ったところで、そう簡単に気づくはずはない。

「いや、いいのいいの、どういう反応するかちょっと見てみたかっただけ。
俺そういうのは興味ないから」
吉澤は視線を外す。
「興味あるのは、どちらかと言えば生身のあんたのほうだし」

藤本は瞬時に吉澤が石川と一緒にいるところを思い出し、身を少し引いた。
「いや、そういう意味じゃなくて。……面白いな、あんた」
吉澤は妙に嬉しそうににやりとする。

「まあ、それは置いておくとして。いい感じだから。あんた」
「?」
「刺激になるよ。いい意味で」
吉澤の言わんとするところが分からない。

69 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:21 ID:2cqp3uKB
歩きながら吉澤は、うん、と背伸びをする。
「今の壬生娘。はさ、ほら、色々言われてるじゃん。知ってるだろ?」
藤本は何も言わない。しかし吉澤はそれを同意と受けたように続ける。
「腑抜けたとか、餓鬼の集団とか、壬生の犬っころ、とか」

変化するということ。
特に、何か形のあったものが少しずつ崩れていくといったとき。
そこには抗いようの無い、時の圧力のようなものがある。

たとえばこの二百五十余年の泰平の世と引き換えに、失ったものが多くある。
武士のありようなども随分と変わった。

戦乱がなくなっても尚、特権階級でありつづけた武士という存在は、
長い平安の年月を経て、やがてその存在自体に自己の価値を見出すしかなくなり、
兵士という本質を少しずつ変容させていった。

礼儀、作法、精神性、様式。
戦の存在しない世で自己の存在を保持しようとする中、武士たちは自然と、
実戦と何ら関わりのない細かな部分により価値を見出すようになり、
結果として、実戦力を少しずつ失っていった。

江戸の時代は、茶道、華道といった『求道』の文化が爛熟した時代でもある。
鎖国により海外文化の流入が皆無であったという背景もあり、その様式の独自性は粋を極めた。
士道もそれに似た。

茶道、華道は泰平の世で文化としての様式の美を極めた。
しかし士道は本来、戦いの具である。

70 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:22 ID:2cqp3uKB
そもそも黒船の来航に始まったこの混乱の時代に、
幕府が壬生娘。組という浪人集団の力に頼らざるを得なかったのは、
泰平の世を経て、幕府の戦力の多くが役に立たない無用の長物と化していた実情からきている。
数だけならば旗本八万騎とも言われる膨大な兵を抱えていたにも関わらず、である。

無理からぬ面もある。
実質的な存在意義を失い、その名誉ある身分にすがるしかなかった末端の下士は、
その日の食い物のために裕福な商人に媚びへつらい、
城に登る上士は、己の地位を維持するために剣より政治力を磨くしかなかった。

そんな中、田舎から現れた壬生娘。という浪人による実戦集団が、
士道というものに妙に拘ったのは、なにかの皮肉のようでもある。

そして今、その泰平の世に武士を蝕んだ時の圧力が、
今度は壬生娘。という組織を侵そうとしている。

「何かの刺激が必要だったのかもしれない」
吉澤が言った。
自分のことを言っているのか? いや、自分にそんな力はない。と藤本は思った。
「そうでもないさ」
藤本の心を見透かしたように吉澤が言う。
「もう、変わり始めてる奴もいるみたいだしね」

71 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:22 ID:2cqp3uKB
「……大丈夫」
心配する田中に向かってそう言い、亀井は立ち上がった。
竹刀を拾い、構える

旅籠への突入は、結局一度も刀を誰に触れることすら無く終わった。
亀井が斬るべき相手は藤本によって斬られてしまった。
あれ以来、亀井はなぜか藤本を見かけると、ついなんとなく、
姿を盗み見てしまうようになった。

田中の稽古に付き合う気になったのも、藤本の剣を見たことと無縁ではない。
あのとき、藤本の剣に見とれた。
きらめく陽光の下に現れた野生の獣は、美しい舞いのようにしなやかに刀を振るった。

決して、人を斬りたいと思っているわけではない。
だが壬生娘。としてやっていく以上、斬らなければとも思っている。
たとえそれが他人の生を一方的に、完全に奪い去ることだとしても。
それでも亀井は、京の治安を守る壬生娘。に入りたいと思ったのだ。

72 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:23 ID:2cqp3uKB
「ヤァ!」
自分を奮い立たせるように声を出す。

目を離すな。と新垣に言われたとき、どきりとした。
町人の冷たい視線に耐え切れず、思わず目を伏せてしまった心を見透かされたと思った。
自分に自信が持てない。
胸を張って、私は壬生娘。だ。と言えない。

「ヤァァァァ!」
目の前に立つ田中は、きっとそんなことは超越している。
自分が壬生娘。かどうかなんてことより、きっともっと先のことを見つめている。
焦ってしまう。
うまくいかないとすぐに自分で思い込み、すぐにうつむいてしまう。

胸を張れ。と以前、新垣に言われたことがある。
あれもきっと、そういう意味なのだ。

73 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:27 ID:2cqp3uKB
自分の存在が周りを変える。
悪い意味でならともかく、良い意味でそんなことがあった経験が藤本にはない。
それは常に藤本が独りでいたことが大きな要因なのだが、経験の無い藤本には分からない。

藤本には正直なところ、吉澤の言いたいことがよくわからないでいる。
吉澤の狙いが何なのか。この娘は何を知り、何の目的で自分に近づいてきているのか。

僧侶の行列と行き違う。
大きい笠を被り、皆一様に顔を伏せて静かに歩いている。
特に寺社の多い京都では、このような光景も珍しくない。

人の流れが増えてきている。
商店の建ち並ぶ場所に近づいているせいだ。
吉澤の言う茶店はその中にあるらしい。

気がつくと、藤本は無意識にあやの姿を人ごみの中に探している。
こんな場所にあやがいるはずは無い。
しかし、もしかしたら。その可能性をぬぐいきれない。
いや、冷静に考えればそんなことは徒労でしかないことはわかっている。
しかし、もしかしたら。
町に出るたびに、そんな思いを繰り返している。

74 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:28 ID:2cqp3uKB
「おー。よっちゃん、休みかい、どうよ、食ってかないかい」
「あははー、またねー」
「よっちゃーん。活きのいいのが入ったんだよ。帰りに寄ってってなー」
「おっちゃんいつもありがとー」
「よっすぃ〜」
「はーい」
大きい通りに出ると、吉澤に声をかける人間の多さに驚く。
老若男女、年齢性別を問わず吉澤を見つけるとみな気軽に声を掛けてくる。
吉澤はそれにまんべんなく笑顔で応える。

「この辺は馴染みなんだよ」
吉澤が言う。
飯田並みに背が高く。肌の透けるような色の白さに、朗らかな笑顔。
男ではないが、いわゆる美丈夫。といったところだろうか。

泣く子も黙る壬生娘。さくら組二番隊組長ではなく、
ここでは隊服を纏わない吉澤ひとみのほうが顔が知れているように見える。
もしかしたら隊服を着てこなかったのも、あえてだったのかもしれない。

それを聞くと、
「俺らって、京都の治安守るのが仕事だからね」
と吉澤は答えた。

75 :名無し募集中。。。:04/03/10 22:28 ID:2cqp3uKB
「おおい、ひとみちゃん」
一人の老人が近づいてきた。
「おー。石松のじいちゃん、元気?」
「あっちのほうで、なんか騒いどるがの」
老人が通りの先を指さす。
確かに人だかりができている。
「あれ、お前さんところの子じゃないかい」
「へえ?」

「ちょいとごめんよ」
老人の言った人だかりの中に入った。
間を抜けながら、人々の会話が耳に聞こえてくる。

「また、あいつらや」
「最近ここら荒らしとるらしいで」
「伏見の同心もやられちまって手を焼いてるって聞くが」
「くわばらくわばら」
「あのおチビちゃん危ないんやないかね」
「誰か助け呼んで来なはれ」

「およ?」
人だかりを抜け、吉澤と藤本が顔を覗かせると、
その中心に四人の浪人風の男と、新垣が立っていた。

76 :名無し募集中。。。:04/03/11 16:36 ID:ptZg0QvH
  ⊂ヽ
   ノノノハヽ
    从‘ 。‘ 从 <マギマギ先生〜
    / つ |

77 :名無し募集中。。。:04/03/12 21:03 ID:aZntrtya
新垣はどうなるんでしょうかー。楽しみであります。

78 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:36 ID:K0qh4EEO
「回りくどいのは終わりにしようか、お嬢ちゃん」
中心にいる髭を生やした浪人が腰の刀に手を添え、脅すように鯉口を切った。

「ちょ、ちょっと待ったあ!」
新垣が手を伸ばす。
「なんだ?」
「抜くんですか?」

「……どういう意味だ?」
「いいんですか?」
「はぁ?」
「抜いちゃうんですか」
そう言って新垣は右足を前に出し、すっと腰の刀に手を沿える。

ざわめきが人だかりの中から湧き上がる。
「ひゃっはっは! 脅してんのかい? お嬢ちゃん」
後ろの浪人が楽しそうに笑い出した。つられて他の浪人も笑い出す。
「いいぜえ、こっちも居合で勝負してやる」

新垣は黙って浪人たちを見据えたまま、鯉口を切り、心の中で思った。
(槍持ってくれば良かった……)

79 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:37 ID:K0qh4EEO
「あははは。固まっちゃってるよ」
吉澤が本当に楽しそうに笑った。

人の輪の中心で、新垣と四人の浪人風の男が睨みあっていた。
横で、どうやら近くの店の主人らしい親父が地面に膝を尽き、
庇うように子供を抱えている。

見たところ諍いは行くところまで行ってしまったらしく、
既に互いに刀の鯉口を切り、睨み合っている。

しかし吉澤はその光景をにこにこと見守るだけで、
争いを止めようとか、そういうつもりが見られない。
むしろ野次馬と一緒になって楽しんでいる様子だ。

「娘相手に男四人とは、大人気ない」
近くの町人が囁く。それを聞いて吉澤は、
「ふふん」
とまた笑う。

対峙した五人は、じっと睨み合ったまま動かないでいる。
「……あれ?」
すると吉澤が、何かに気がついたように藤本に向かって不思議そうに言った。
「助けに行かないの?」

それはどちらかと言えばこちらの言葉だろう。と藤本は思いながら、
「必要なのか?」
と答えた。

「ちぇー」
吉澤はあからさまに不満げに口を尖らせた。
「可愛くないの」

80 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:38 ID:K0qh4EEO
新垣には多少の抜刀術の心得はあったが、槍のほうが得意としている。
それに槍の間合いの長さがあれば、往来で複数の相手にもやりやすかっただろう。
とは言え、非番に槍を持って町中を歩くというわけにもいかないが。

ごくりと喉が鳴る。
唾が居心地悪そうにゆっくりと喉の中を通っていくのを感じて、
新垣は初めて喉がからからに渇いていることに気がついた。

(……暑い)
日が傾いて涼しくなってきたと思ったので羽織ってきた新しい隊服だが、
今ではそれが重く、暑い。
なんでこんなものを着てきてしまったのだろう、と少し後悔をする。

新垣が鯉口を切ったことで、後ろの三人も既に鯉口を切っている。
一対四。数的には圧倒的不利。

立ち回ろうと思って立ち回れない数ではない。
しかし。
周りには大勢の人だかりができている。
できれば抜きたくない。一人であの視線に晒されてしまう。
人斬りと畏れ、蔑む視線に。

「なんだ、ビビッてんのかい、お嬢ちゃん?」
浪人が楽しそうにぺろりと舌なめずりをした。
「へへ、勤王の志士に逆らったらどうなるか、教えてやるぁ」

81 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:39 ID:K0qh4EEO
「…………だ」
新垣はぼそりとつぶやいた。
「ぁあ?」
「……なにが、勤王の志士だ」
店の主人は地面に膝をつき、小さな子供を抱えて怯えるように、がたがたと震えている。
子供は、顔は涙でぐしゃぐしゃになり、引きつけを起こしかけている。
恐怖で大声も出せずにいる。

「口ばっかりで自分をかえりみない」
声を張る。
「お前らなんかに、いい世が作れるはずない」
そうだ。だから自分はあの人に憧れ、壬生娘。に憧れ、入ったんだ。

「てめえ!」
浪人が叫ぶ。
(とにかく、まず一人。なんとしても先に斬る)
新垣は腰を落とし、臍に力を入れ、目に気持ちを込めた。

――(新垣、抜き打ちというものはね。鞘の中で勝負が決まる)
心の中で、かつてあの人に言われた言葉を反芻する。
(抜いた瞬間に、勝負は決まっているんだよ)

82 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:40 ID:K0qh4EEO
ぴくりと浪人の手が動く。
新垣も反応してぴくりと手を動かす。
浪人の手が止まる。
新垣も手を止める。

(一太刀で決めろ。抜く時は克つ時だ)
胸が高鳴る。
構える目の前の男の姿に、新垣はまた地の底に堕ちていく感覚に襲われそうになる。
死の恐怖。

(やる気のない餓鬼を前に立たせるな)
突然、藤本に言われた言葉を思い出す。
まだ自分はそんなものに囚われているのか。
腹が立った。

(くっそー)
あの藤本の仏頂面と共に、悔しさがふつふつとよみがえる。
やる気がないわけないじゃないか。
奥歯をぎりぎりと噛み、堕ちようとする意識を繋ぎとめるように目の前の浪人を睨む。
やる。やってみせてやる。
左手で鞘をやや外向きに傾ける。

83 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:40 ID:K0qh4EEO
(……ん?)
しかし、しばらくして新垣は浪人たちの仕種に違和感を覚える。
すっと、右足を指先一個分、進めると、
浪人の足が指先一個分、下がるのだ。

右足を更に進める。
やはり浪人たちは同じ分だけ引く。
(……?)

おかしい。連中が引いているように見える。
さっきまであんなに強い態度だったのに。

相手が引き腰では間合いが詰まらない。
このままでは埒があかない。
それとも、何かを狙っているのか。

(……試す、か?)
新垣は、右足をどんと踏み鳴らした。
「抜くか! 抜かないか!」

それでも浪人たちは刀を抜こうとしない。
むしろそれどころか新垣の挑発を受け、もっとはっきりと、恐れの表情をあらわにしたのだ。
(……あれ?)

84 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:44 ID:K0qh4EEO
すうっと鼻の穴を大きくして、息を吸った。
「なんだ貴様ら! はっきり、しろ!」
大きい声で叫んだ。実は細かい駆け引きは苦手である。
すると先頭の浪人があからさまに後ずさり、
ついには後ろの浪人が押され、その勢いで、どん、と尻餅をついた。

野次馬から失笑が漏れた。
「お、おい」
周りをちらちらと見ていた別の浪人が、後ろから囁く。
「くっ」
先頭の浪人がまた半歩後ろに下がった。
「どうした!」

「今日は見逃してやる!」
四人が新垣に背を向ける。
「え?」
「どけっ!」
浪人たちが、自分の後ろの人垣を押す。
「あれ、ちょっと――」
しかし新垣の声を無視して、四人は足早に人ごみを掻き分けて消えていった。

(ええーーーーー??)
ここまで覚悟を決めていたのに、なんと拍子抜けな。
なにか損をしたような気分。
「……なんだあ?」
新垣は呆然とその場に立ち尽くした。

85 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:45 ID:K0qh4EEO
「修業が足りんのう、ガキさん」
吉澤がつぶやく。顔は変わらずにこにこと笑っている。
もちろん吉澤と藤本の二人は何もせず、ただ成り行きを見ていた。

見た瞬間から分かっている。
あんな浪人など、たとえ四人がかりであろうと新垣の敵ではない。
そうでなければ壬生娘。の隊長など務まるわけがない。

本気で対峙してみてはじめて、やっと浪人たちには見えたのだろう。
新垣の中に棲む獣が。
新垣が覚悟を決めた瞬間に勝負は決していた。

剣の未熟な者は、見ただけでは相手の技量を測ることができない。
もっとも、新垣自身も相手の弱さに気がつかなかったようだが。

「壬生娘。の組頭としちゃあ、まだまだ」
吉澤が言った。

86 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:46 ID:K0qh4EEO
「ふう」
新垣は深く息を吐いた。肩の力が抜ける。
何が起きたのかよく分からないが、とにかく危機は去った。

「お豆ちゃん、大丈夫?」
「だいじょうぶ〜?」
人の群れの中から、二人連れの子供が近づいてきた。
近所の、新垣が行こうとしていた馴染みの店の姉弟だった。

「あはは〜、緊張しちゃったよ」
それを見て新垣の顔に安堵の表情が戻る。

(ま……いいか)
傍の店の子供を見る。顔の涙と、地面の土でぐちゃぐちゃだ。
この子らを救えただけでも、良しとしよう。

「お侍様、本当にありがとうございます」
救われた店の主人が横に立っていた。膝から、肘から、地面の土で汚れている。

「いいえ。ええっと、ああいう人たちの扱いは気をつけてくださいね」
「はい、本当に、ありがとうございます」
主人は深々と頭を下げる。

人の群れが、新垣をじっと見つめていた。
畏れと、蔑みの視線の記憶が蘇る。

87 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:48 ID:K0qh4EEO
(新垣、つらいときこそ胸を張れ)
昔、あの人に言われた言葉を思い出す。
いじけて猫背にならないように、自分でもおかしいくらいに胸を張った。

すると、新垣を囲む人の群れ中から、ぱらぱらと音が聞こえてきた。
拍手だった。
「ええぞ! お嬢ちゃん」
「かっこよかったでー」
「ようやったー」
「あんた見かけによらず強いんやねー」

「あ、あれ? あは。あはは〜」
それは新垣にとって、思いもよらないことだった。
あの畏れと蔑みの視線を送っていた町人たちが、自分に。
「いやあ」
照れながら頭を掻いた。

ふいに、熱いものがこみ上げてくる。
新垣はそれに耐えるように、強く胸を張る。
張った胸で拍手を受け止める。

「好きだあ、壬生娘。」
小さくつぶやいた。

88 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:48 ID:K0qh4EEO
野次馬が徐々に散っていく。
新垣はぐしゃぐしゃになった子供の顔を羽織の袖でぬぐってやる。
新しい黒い隊服は、思うように涙を吸ってくれない。

「あ、かわいい」
馴染みの店の姉弟の弟のほうが言った。

子供らしい、小さな赤いかんざしが、髪から外れかかっている。
「あれー、本当だ。かわいいね」
そう言いながら、新垣は子供のかんざしを挿しなおしてやる。

「今はね〜、こう挿すのがお洒落なんだよ〜」
新垣の育った横浜は、異国と貿易を交わし、
流行の最先端を行く大きな商業都市になりつつある。
横浜育ちの多分に漏れず新垣もお洒落にはうるさい。

新垣がにこりと笑顔を見せると、子供もにこりと笑って返す。
「さすがだね〜、お豆ちゃん。羽織の着こなしもかっこいいよ」
姉弟の姉が言う。

89 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:49 ID:K0qh4EEO
「羽織……」
またもやもやとした感情が戻ってくる。
隊服を着て出かけたのは、
壬生娘。の名前が通ればみな畏怖するだろうという甘えが、心のどこかにあったからだ。
「壬生娘。って名乗っても信じてくれなかったんだよね……」
がっくりと頭を垂れる。
「お豆ちゃんどうしたの〜?」

「その上、なんか知らないうちに勝手に逃げちゃうしさ」
「おかしいよ〜?」
「なんだかよくわかんないよ」
膝に顎を乗せ、眉をしかめる新垣に、
姉弟の姉が小さな手をそっとのばし、頭を撫でる。
「しっかりしなよ〜」
「娘内じゃ弱音吐けないしさー」

(あの人が今の自分を見たら、なんと声を掛けてくれただろう。あの人なら……)
うつむいたまま、いじけていると、
新垣の目の前にひとつの人の影が現れ、新垣に重なり、止まった。
新垣は影の主を見上げた。
太陽を背にした、その人影の主は……。

90 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:56 ID:0A5uNcOP
「……なんだ、矢口さんか」
新垣はあからさまに肩を落とした。
(よく考えたら、今ここにいるわけ無いんだよね)

「悪いか」
矢口がむっとした表情で見下ろしている。
数人の、そろいの新しい隊服を羽織った隊士を引き連れている。
どうやら市中の巡察中らしい。

「いいえ、矢口さんも、かっこいいですよ」
新垣は矢口を見上げながら言う。まだどこかいじけている。
「なんだその言い方」
「本当ですって」
「ふん」

「そんなことより、お前こんなところで何してるんだ」
と、矢口は傍の子供を見つける。
「む」
さっきまで涙でぐしゃぐしゃになっていた子供だ。
「なんだよこのかんざしの挿しかたは〜」
そう言って、せっかく新垣が挿してやったかんざしを無造作に抜いた。
「えっ!」

91 :名無し募集中。。。:04/03/14 19:57 ID:0A5uNcOP
「野暮だな〜、誰だ? これ挿したの。
今の京都はこうやって、斜め気味に挿して、
尾の飾りを強調してやるのがお洒落なの!」
「かわいい!」
「さっすが矢口さん。羽織の着こなしもかっこいい!」
姉弟が言う。
(ええ〜!?)

「どうした新垣、しゃっきりしろしゃっきり」
と言って矢口は、へなへなになっている新垣の背中をどんと叩く。
「おぐっ」
矢口はふっと笑う。
「じゃあ、おいらは巡察に戻るからな」

「はあ」
去っていく矢口の後ろ姿を見ながらため息をつく。
(やっぱり駄目なのかなあ、自分)

「お豆ちゃん、しゃっきりしなよ」
「あしたがあるさ、おまめちゃん」
(……とほほ)

92 :名無し募集中。。。:04/03/14 20:00 ID:0A5uNcOP
「イヤァァァアアアアア」
田中の竹刀を受け止める。
手首がまだ痺れている。痛い。

(亀井、つらいときこそ胸を張れ)
新垣の言っていることは分かる。でも、
言われたとおりすぐに出来るなら、なんでも苦労はしない。

「キェエエエエエエエエエ!!」
また倒される。
倒されすぎて、倒れるのが癖になってしまっているのが自分でもわかる。
受けて耐えようとしない。どうしようもない。もう、自分は駄目だ。
打たれ続けて倒れ続けていれば、きっとそのまま時が過ぎてくれる。
「どうした! えり! そんなものか!」

倒れたまま息を切らせながら、ちらりと外を見る。
日の傾きかけた道場の外に、藤本の姿はもうない。

藤本はもうそこにはいない。
亀井は外をじっと見つめ、何度か小さく頷いた。

「何?」
「ううん。大丈夫」
立ち上がる。

「……押忍」
亀井は胸をいつもより大きめに、張ってみた。

93 :名無し募集中。。。:04/03/14 23:16 ID:9k5+X2cv
ガキさんの憧れ人はやっぱりあの人?

94 :名無し募集中。。。:04/03/15 10:57 ID:gqJN3qGw
誰?

95 :ねぇ、名乗って:04/03/15 14:44 ID:8PTdre+5
なっち

96 :名無し募集中。。。:04/03/16 20:32 ID:x5RrGTaI
なっちであってほしい

97 :ねぇ、名乗って:04/03/18 14:22 ID:Id+cJtyL
保全

98 :ねぇ、名乗って:04/03/19 16:57 ID:82W5JpF6
人斬り美貴介の映画化まだー?

99 :名無し募集中。。。:04/03/21 21:13 ID:LwdZVlNP
西の空が、茜色に変わっていた。
行き交う人々の姿が暗く、ぼやける時刻である。

「くそっ、このままじゃ終われねえ」
足早に歩きながら言う。
先程の四人連れの浪人である。

「仲間を集めろ。あの小娘、恥じかかせやがって目にもの見せてやる」
中心に立っていた髭の浪人が言う。
「だけどよお。あいつ本物の壬生娘。なんじゃねえか」
「ああ、あの殺気はマジでただもんじゃねえ」
「そんなことねえ。ちょっと驚いただけだ。あんな餓鬼に舐められたままで黙ってられるか」

と。通りすがりの人間が、髭の浪人の肩にぶつかる。
「てめぇ、どこ見てやがるんだっ」

すれ違いざまに振り返ると、相手は笠を深く被った三人の武士。
着物を汚く着くずした浪人たちとは違い、
身なりはきちんとしていて、いかにもそれなりの武家に関わりのある者といった風である。
しかし髭の浪人は怯まず言い放つ。
「勤王の志士様にぶつかっておいて何の挨拶も無しかっ」

「勤王……志士?」
武士の一人が立ち止まり、振り返る。
「やんのかあ? こちとら気が立ってんだぁ、ただじゃ済まねぇぜ」
髭の浪人が刀に手をかける。

100 :名無し募集中。。。:04/03/21 21:14 ID:LwdZVlNP
「おい」
しかし、残りの二人の武士が、振り返った武士を諌めるように声を掛けた。
すると諌められた武士は右手を笠の端にかけ、
「軽々しく勤王を叫ぶな……屑が」
と言い捨て、再び向かっていた方向に足早に歩き出した。

「何だと、おい待てっ」
浪人が叫ぶが、武士たちの足は早くそのまま消えていく。

わざわざ追っていく気力は起きなかった。
「ちっ」
道端に唾を吐く。
再び歩き出す。

「なぁ、もう勤王の志士なんて流行らねえんじゃねえか」
「京都も潮時かもしれねえなあ」
「ああ、壬生狼に睨まれたらもう……」
「急にしけたこと言い出してんじゃねえ! おめぇら。
冗談じゃねえ、何が壬生狼だ。
人集めて一度に襲いかかりゃ、あんな小娘の一人や二人……へっ、やってやる」
髭の浪人がいやらしい顔を浮かべる。

「小娘の一人や二人に、穏やかじゃないねえ」
と。今度は別の通りすがりの人間に、いきなり手首を掴まれた。
「なんだてめえ」

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